エネルギー管理システムについて国際的な意見の一致がとれ、このほどISO 50001:2011(初版)が導入されたことは大変喜ばしい出来事だと考えます。(2011年6月15日)

ISO組織、TC242委員会ならびに本規格の導入に貴重な頭脳および多大な労力・時間を注入された各国代表メンバーに心より敬意を表します。

エネルギーマネジメント(管理)はいつも国際規格 ISO 14001 環境管理システムの一環として取り扱われてきました。ただし、担当者がエネルギー管理に積極的で、その内容を環境管理システムの一章に費やす勇気をもった場合に限られてきました。

エネルギー管理は、優れたエネルギー・パフォーマンスのため、よりよいエネルギー効率そしてかなりのコスト削減のために運用するいいことずくめの管理システムです。おもしろいもので、規格適合に動く時、人間はとかく不適合をどうやって避けるかに力を入れ、有益な側面を後回しにするケースが多いのです。

エネルギーマネジメントシステムに特化した国際規格ISO 50001 が誕生したのも自然の成り行きかもしれません。ISO 50001は、我々が生まれ持っている「改善する動機」と「能力」が事業運用に発揮されるようエネルギーに関する運用を通して促進剤の役割を担います。

エネルギー管理:事業展開の要である

「エネルギー」という言葉はとかく技術的な課題として処理されてしまします。特に「エネルギー効率」となると「効率よい設備」「新エネルギー」「非化石燃料」などの話題に傾いてしまいます。 事業を営む我々にとって、発想の転換をし、我々の日常生活で活発に動き回る「エネルギー」という名の見えない動物に注意を傾ける必要性を認識する時が来ました。我々が営む事業の全てはエネルギーを生産することにあります。そのエネルギーとはお客さまの幸福を追求するエネルギー、快適性を生むエネルギー、達成感を味わうエネルギー、安全を確保するエネルギーなどなど多様性に満ちています。サプライ・チェーンを通してエネルギー管理とはエネルギーの入力からエネルギーによる商品の加工とプロセスから新たなエネルギー資源を出力するという事業フローを維持する大事な管理運用であることは言うまでもありません。事業における究極の勝者栄冠は「最小のエネルギーで最高品質の商品を提供する者」が得るでしょう。これは一次産業事業から日常の生活を営む消費者まで共通しています。従って、エネルギー管理は最適なスケールで事業を開発し、変化が目まぐるしい環境の中でその勢いを維持する貴重な運用プロセスになります。エネルギー管理は実際にはビジネス課題・機会なのです。

ISO 50001適合をベースラインとして

系統だてたアプローチによるエネルギー管理は継続的改善活動を通して最もエネルギー効率のよい運用を確保する機会を我々に提供し、最良のパフォーマンスと持続型事業展開をもたらしてくれます。 その最初のステップは少なくとも省エネ法およびISO 50001に適合するEnMS運用と維持のためのガイドラインと規定を定めた文書「EnMS管理標準」の策定です。「EnMS管理標準」では最初にEnMSの枠組みとその運用のための適用範囲と管理境界を定めます。事業代表者は定めた適用範囲に沿って運用役割と責任を明確にしたEnMS 組織確立のための資源を提供します。多くの組織はISO 50001の要件に適合状況を見極める手段としていかに文書が重要であるかを認識し、EnMS に文書管理を統合するシステムを確立します。

優れたエネルギー管理運用の基礎となる強力な文書化

ISO 50001 認証の実態は、組織が運用する形を完璧に文書化し、組織の人間が実際に文書が定めた通りに動いていることを確認し認証することにあります。つまりはISO 50001 認証プロセスにおいて、文書が最も重要な役割を担うことは言うまでもありません。格式ある文書を確立し、正しく管理することは全ての人間による正しいEnMS 運用維持、情報共有および更なる改善へ欠かせない要因となります。「EnMS管理標準」で定めたガイドラインと規定はEnMS文書構成を示し、運用手順へ導く正しい取扱いを指示します。

EnMS 「ガイドブック+t インワン」制作が仕事です

EnMS-Doc はEnMS 文書化を専門にしています。 「ガイドブック+t インワン」⇒「ガイドブック+テンプレート=インワン」は、ISO 50001の要求項目の構成に従ったワード形式のガイドブックです。本ガイドブックをご自由に独自の文書内容とスタイルに展開するテンプレートとしてもお使いいただけます。ISO 50001の初版が去る6月15日に発行されたことを機に、認証に少なくとも必要な重要文書のテンプレートを用意しております。また、「ガイドブック+t インワン」だけでなく、エネルギー・ユーザ組織に合った独自の文書も作成や現場における支援サービス(コンサルティング活動)も実施します。 それに先立ち、ISO 50001紹介を兼ねて、「省エネ法「管理標準」と一つになるISO 50001 適合型エネルギー管理システム手引書(実用編)」(46 スライド、pdf file)を用意しました。ご興味のある方は、ぜひダウンロードして下さい。 "省エネ法「管理標準」と一つになるISO 50001 適合型エネルギーマネジメントシステム手引書(実用編)" (pdf file)

「ガイドブック+テンプレート=インワン」コンセプト...Learn more...


私たちの使命 #1

ISO 50001 に適合するドキュメントやサービスの提供

私たちの使命 #2

ISO 50001 に適合する EnMSに係っておられる組織や個人の方々とのつながりを広め、活発なEnMS運用を促進する
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